政府は「景気が良い」って言ってるけど、給料が低い非正規(アルバイト、パート)の仕事しか見つけられないよ、っていう30代の友人が何人もいます。
彼(彼女)らは、「介護の仕事はけっこうあるけど、無資格・未経験の自分にできるのかな?」と、悩んでいました。
実際に、飛び込んでみた人は現実の厳しさにびっくりしてました。
「介護の資格」って、大体どんなものがあるのか?
大まかな介護の資格とは?
- 介護職員初任者研修・・・旧ホームヘルパー2級の資格のことで、介護業務入門資格のようなものですね。これがあるとホームヘルパーや福祉施設の介護員ができます。
- 介護職員実務者研修・・・これを取ると「介護福祉士の受験資格」が得られます。
- 介護福祉士【国家資格】・・ ・介護必須の国家資格と言えます。これを取ってサービス提供責任者、生活相談員となれるものです。この上に「認定介護福祉士」ができました。
- ケアマネジャー(介護支援専門員)・・ ・ケアプランが作成できる資格です。
介護職員初任者研修から始めることになるが・・
つまり、「介護職員初任者研修」修了者は、かつての「ヘルパー2級」相当なので、ここからスタートなのですが・・・法律で定められている「配置基準」外の人員配置、つまりプラスアルファの人員(あなた)が、補助として「お手伝い」するのは構わないわけです。何でもやらされます!
問題は「無資格」なのではなく、「未経験」であって、トイレ介助(補助)、入浴介助(補助)、調理(補助)、送迎(補助)についていけるかなんです。
介護業界の現状はどうなっているのか?
増加する要介護者と不足する介護職員問題
あなたが飛び込もうとする介護の世界は、今、大変なんです。
少子高齢化によって、日本の高齢者人口って、なんと2043年まで増加の一途とのこと。
そして、2060年には人口の2.5人に1人が65歳以上という「超高齢化」に突入する予定の日本なんです。
それなら、「仕事(求人)がたくさんあっていいじゃん」ってことにもならないで、国に財源がないものだから給料は全産業平均より正社員でも(確か)10万円は低いんです。
ですから、「離職率」が相当高いんです。これでは施設の人間関係もギスギスしますし、職員が定着しないものだから、介護レベルも低下してしまうというジレンマ業界なんですよ(涙)。
当然、高齢者虐待や事故は報道されないものを含めて、膨大になっているのです。
あなたが介護の仕事に飛び込むのに理解すべきこととは?
あまり考えずに飛び込むと、こうなります
介護業界はお金がないので、「職員研修」が充実している施設は多くないです。実は「研修なんて無駄だ」という意識の管理者や経営者も少なくなくて、勉強会とか説明を丁寧にしてくれる施設自体が多くないのです。
未経験のあなたが入職すると、すぐに入浴介助、排せつ介助、日中活動の担当など、やってないから当然に知らないことも、仕事が回ってきます。
不安で仕方なくなりますが、聞ける職場環境はあまり期待しない方が良いです。
なんと、数か月後には「一人夜勤」の命令も来ます。「利用者さんに、もしものことがあっても責任が取れないかも知れない」状況のなかで施設の状況によっては24時間勤務の仮眠なしということも・・。
別に大げさに言っていません。
介護の仕事を始めるなら、こんな覚悟をもってください
分かりやすく言えば、あなたが行こうとする介護業界は、
- とにかくコスト削減を言ってくる。必要な物品が全部揃っているとは限らない。
- そんな過酷な状況をチャンスと捉えて自己研鑽していける、逞しい人だけが残る。
- 資格なしでも働き始めることができる。学生でも構わない。とにかく人手が足りない。
ですから、厳しいことを言いますが、以下を理解してから行ってくださいね。
- まず、あなたの「向き不向き」を考えてください。人と接することが好きですか?好きなら結構です。ストレスが溜まって高齢者虐待なんかすると、事件になります(法律に通報義務があり、仕事仲間は隠すことができないのです)。
- 積極的に自己研鑽出来ますか?「教えてもらってないから出来ない」は通用しないかも。
- 安い給料で大丈夫ですか?他業種より月10万円少ないですよ。自分で収入以外に確固とした「やりがい」をもっていないと、続きませんよ。
- ずっと無資格ではなく、少なくとも「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」を取ろうと思っていること。
最後に
すみません。
厳しいことばかりになってしまいましたね。
でも、必要な情報でした。
あなたのような優しい優秀な人材は、ぜひ介護に携わっていただいて、必要としている高齢者の方々の「力」になって欲しいと切に願っています。
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