今や、有利子奨学金を受けて大学を卒業したら、「卒業時負債500万円」。
だいたい、親の時代に年間4万円だった、国立大学費は40年で15倍にもなってました。
そして、奨学金は「貸与型」が中心(日本は教育機関への公的支出割合は先進34か国中、最下位!)
奨学金が無かったら大学に行けない世帯は半数を超えました。
更に、15年後には、国立大学の授業料は100万円近くになる試算もあります。
あなたの責任ではありません!
大学の学費を払えないで除籍や退学をしない方法
そもそも除籍と退学の違いは何か?
大学の学費を払えないと(払わないと)、除籍か退学しかありません。
簡単に言えば、「退学」は「自分で自主的に退学届けを出す」パターン、「除籍」は「届け出なしで退学になる」パターン。
「除籍」は「(自主)退学」よりもデメリットがあって、
- 除籍になった学期の在籍や単位は抹消
- 履歴書には「〇〇大学中退」と書かないと学歴詐称となるので、ただでさえ厳しい就職活動が更に厳しくなる(その時、内定も貰っていても取り消し可能性あり)。
- 大学により除籍のタイミングは異なりますが、「学期末」とか「三か月以内」など起源は厳しい。※ただし、復学の可能性もあり。大学により規定は異なります。
一般的には学費の延納、分納、免除、奨学金を勧められるが・・
しかし、どうなんでしょうか?
学費の延納、分納、免除で解決できる人は「軽症」であって、病気に例えれば「自然治癒」できる裕福な人たちです。
少しだけ復習しておきますね。
- 「分納」・・半期に一回の学費支払いを2~3回に分けられる(追加料金はなし)だけ。根本解決にはならない。
- 「延納」・・学費の納入期限の延期。大学によって異なるが、最大でも半年。「延納期限を厳守できない時は除籍」規定の存在もある。
- 「免除・減額・給付型奨学金」・・免除と減額はその字の通り。「給付型奨学金」は成績優秀かどうかは別にして、経済的な理由で学費支払いができない人を対象にしていて、多くの大学に制度があります。ただ、申請時期が限定、利用人数が限定、(一定以上の成績)という大きな壁があるので、入学したらすぐに学生課等に相談するのがコツなのです。
実際に効果ある解決方法
解決策「毎月少額」日本学生支援機構の奨学金を利用
- これは毎月、無利子~1%以下の利子で3~10万円を借りられる制度です。
- やっぱり、在学時の応募は厳しいのですが、「緊急採用・応募採用」枠があるので、挑戦して見る価値はあります。
- 保証人と連帯保証人は必要。
第一種奨学金 | 第二種奨学金 | |
利子 | 無利子 | 0.01~0.33% |
増額 | 自宅通学から自宅外通学に変更する以外に変更は不可 | 最大、月12万円まで増額可能 |
解決策「一気に多額」日本政策金融公庫の教育ローンを利用
こちらは、一気に350万円など借入可能ですが、先の日本学生支援機構の有利子奨学金に比べても、金利が高いです。実際このローンで自己破産する人が増加しているので、「諸刃の剣」とも言えます。
さらに、連帯保証人、世帯収入条件の証明書が必要のほか、「大学の在学中に返済開始」という純然たるローンなので、しっかり検討しなければ、より危険な状態になりかねません。
解決策、いったん休学して学費を稼ぐ
奨学金の増額などでも退学や除籍となると予想される場合は、休学して学費を稼ぐのを勧めます。
無理をしてローンで卒業しても、500万円の借金を背負って社会に出るのは、デメリットばかりです。30年かかってローン返済できても、結婚・子育ての余裕はあるでしょうか?
幸か不幸か、日本の雇用は非正規雇用ばかりになりました。バイトは人手不足です。休学して一年に200万円稼げれば、卒業はずっと現実的だと思います。
一年の社会経験で、自分の将来のやりたい業種も決定するかも知れません。
就職活動でも、「浪人」よりも「休学して学費稼ぎ」の方が、評価が高く、「現実対応能力が高い」とみられると思います(少なくとも私は、そう見ます)。
この場合は、一年間は「ただわき目も振らず、がむしゃらに働く」ことです。怠け癖がついて「休学→退学(除籍)」では、人生マイナスですから。
解決策、他に助けになる方法はあるのか?
- 質屋・・大きなお金にはならないでしようが積極的に利用しましょう。消費者ローンなどはダメ。少額でも要らないものを預けて(売って)生き延びましょう。
- 友人からの借金・・絶対すすめません。「金の切れ目が縁の切れ目」です。金銭の貸し借りは、人間関係を壊します。※私の経験でも言えます。
- クレジットカード・・こちらも絶対やめましょう。苦しみが後から倍になって還ってきます。
昔の自分に戻れるなら、こちら!
学費の安さで大学を選ぶ
確かに、有名で偏差値の高い大学出身なら社会の評価は高いですが、価値観が変わってきています。
やっぱり「実力」です。その大学で「何を学んだのか」、「何ができる人間か」が問われます。
安い大学でも、一生懸命勉強している人はいます。
私立大学の授業料もピンキリです。
自宅から通える大学に限定する
大学生活でのアパート代は膨大です。一か月6万円の低額アパートでも、4年間=48ヵ月だと300万円弱です。自宅から通えるのであれば、その分、生活のためのバイトの時間は減らせて、本来の勉学の時間が捻出できます。
食費を節約程度では、自宅通学とアパート暮らしの差は埋められません。
大学の長期の休み(夏季と冬季)はサークル活動せず、高単価バイトに没頭
そもそも、退学か除籍かの問題ですので、サークル活動は中止ですね。
そして、マグロ漁船(近年は別の短期高単価バイトも出現してるそうです)ではないですが、長期休みには半期分の学費を稼ぐ計画を立てましょう。
※稼ぎすぎると、親の扶養から外れることになるので、よく計算必要です。
最後に、大学卒業を諦めるな!
せっかく厳しい受験勉強をして、合格したのですから、石に噛り付いても卒業するように、プランしましょう。
お金の悩みとなると、相談相手が非常に限られてしまい、一人で悶々としがちです。
ですが、書いてきたように、いろいろな方法があります。
意外と知られていない便利な制度もあるのです。
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